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2023-05-03

村上春樹「オリジナルもすごいけど、カバーもすごい」スガ シカオとオーティス・レディングを語る
5/2(火) 7:40 TOKYO FM+
https://news.yahoo.co.jp/articles/8151a47b9a54b10efc9dfb086835e5308d685bf7

作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。4月30日(日)の放送は「村上RADIO公開収録~懐かしのアトランティック・ソウル with スガ シカオ~ @The Haruki Murakami Library」をオンエアしました。

(※中略)

◆Otis Redding「Try A Little Tenderness」

村上:次はオーティス・レディングですね。オーティス・レディングの話をしましょう。好きなんでしょう、オーティス・レディング。

スガ:まあそりゃそうですね、オーティスを嫌いな人いないんじゃないですかね。なんとも言えない悲しげな声とね。バラードだけじゃなくテンポのあるやつもすごくかっこよく歌うし。

村上:さっきのスガさんの話じゃないけど、もともとオーティスも歌手じゃなくて、歌手の付き人だったんですよね。その歌手がスタックスにレコーディングに来て、スティーヴ・クロッパーなんかが演奏していて、オーティスが「実はおれも歌うんだよ、曲も作ってるんだよ」「じゃあ歌ってみろよ」と言ったら、休憩時間に歌ったら、「これすごい」となって。メインの付き人をやっていた歌手はだめになっちゃったんだけど、オーティス・レディングは一発でスターになっちゃったんです。スティーヴ・クロッパーが認めて、こいつはすごいとなったわけです。

スガ:そうなんですか。そんなデビューだったんですか。

村上:オーティスのすごいところは、オリジナルもすごいけど、カバーもすごい。

スガ:そう、カバーね。

村上:なにやってもオーティス・レディングの歌になっちゃう。

スガ:ビートルズとかストーンズとか、ロックバンドの曲をカバーするんですよね。

村上:「(I Can’t Get No)Satisfaction」をやってたよね。「Day Tripper」もやっていたかな。

スガ:それが原曲と違って、オーティス節になっちゃう。原曲より好きかもみたいな。かっこいいんですよね。そのオーティスの代表曲は『The Dock Of The Bay』だと思いますけど、オーティス・レディングの『Try A Little Tenderness』。あ、これはアナログ! すごいな。

村上:今日は『Live In Europe』というライブ盤で聴いてください。ちょっと長いけど、すごくいいんです。

スガ:これはめちゃくちゃいいです。

村上:バックはブッカー・T&ザ・MG's、聴いてください。
   


村上:ロンドンでのライブです。いろいろ掛け声が入るんですよね、客席から。

スガ:70年代くらいまでのライブ盤ってお客さんの声がすごい入って、かっこいいですよね。

村上:このときのスタックスのヨーロッパツアーはオーティス・レディングとサム&デイヴが一緒で、対抗意識がすごいんですよね。どっちがより受けるかという競争がすさまじかったみたい。

スガ:サム&デイヴはゴスペルあがりの2人なので、かけあいとかお客さんのあおり方とかが異常にうまくて。オーティスはずっとやりたがらなかったんです。オーティスはあおったりしないけど、サム&デイヴはすごく盛り上げちゃうんで、「あいつらとは一緒にやりたくない」とずっと言っていたらしいですよ。

村上:競争意識がすごく燃え上がったみたいで、ツアーはすごかったみたいですね。

スガ:そのツーマンはすごいですね。

村上:そうですね。オーティス・レディングは飛行機事故で亡くなったんですよね。

スガ:そうですね。

村上:そのとき一緒にバーケイズというバンドのメンバーもみんな亡くなって、すごくスタックスは衝撃を受けたんですよね。

(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)