2023-03-25
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©︎Gwyneth Paltrow/Instagram
マーベル俳優の「スキー衝突事故裁判」が開始、完全に食い違う双方の主張とは?
https://front-row.jp/_ct/17616114
2016年に、俳優のグウィネス・パルトロウと他のスキーヤーがゲレンデで衝突した事故をめぐる裁判が始まった。両者のあいだに一体何があった?(フロントロウ編集部)
■ 2016年、グウィネス・パルトロウとスキーヤーが衝突する事故が発生
『アイアンマン』や『アベンジャーズ』といったマーベル作品への出演で知られ、最近は美容やウェルネスに特化したライフスタイルサイト「Goop(グープ)」の運営に力を入れるグウィネス・パルトロウが、スキー中の衝突事故で相手の男性から訴えられた。
現地時間2016年2月26日、ユタ州パークシティにあるディアバレーリゾートのスキー場でグウィネスと元眼科医のテリー・サンダーソンが衝突する事故が発生した。サンダーソン氏は、コントロールを失ったグウィネスが、初心者向けの斜面を滑っていた自分に背後から激しく衝突し、そのせいで脳の損傷や肋骨を複数箇所骨折するなどの深刻な怪我を負っただけでなく、その後の人生の楽しみが損なわれたとして、2019年に310万ドルの損害賠償を求めて訴えを起こした(※ただし、310万ドルを求める最初の訴訟は棄却され、現在は30万ドルの損害賠償を求めている)。また、サンダーソン氏は、事故後、グウィネスは雪の上に倒れた自分を放置したまま逃げ去ったと主張している。
一方、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏のほうだと反論している。サンダーソン氏は、事故当時、自分は下にいて上から滑ってきたグウィネスがぶつかってきたと証言しているが、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏の方だとして、2021年に1ドルの損害賠償と弁護士費用の支払いを求めて反訴を起こした。
スキーヤー同士の衝突事故では、当事者が山の上と下、どちらにいたのかが過失を判断する際に重要となってくるが、グウィネスは山の下の方でスキーの指導を受けていた子どもたちのうしろをゆっくりと滑っていたと、法的文書のなかで供述(※)。さらに、事故後、サンダーソン氏が自分に謝罪した=非を認めたとも述べている。
※ほとんどの場合、上方からのスキーヤーは前方にいるスキーヤーに注意する義務がある。
■ 双方の主張が食い違うなか裁判所が「当て逃げ」への見解を示す
現地時間3月21日、ユタ州パークシティの裁判所でこの衝突事故の裁判が始まり、グウィネスも弁護士と一緒に出廷した。
なお、この裁判では、グウィネスがサンダーソン氏の介抱をせずに事故現場を後にしたかどうかが争点のひとつになると思われたが、陪審員が宣誓する前に、ケント・R・ホルムバーグ判事はサンダーソン氏が主張する“当て逃げ”の疑いに関する議論を陪審員が聞くことはないと裁定。ホルムバーグ判事は、グウィネスがきちんと停止し、サンダーソン氏に大きな怪我がないと判断してから、当時、一緒にいたスキーインストラクターとともに事件現場を離れたことを、証拠により立証したと述べた。
裁判の初日の冒頭陳述で、サンダーソン氏の弁護士は、事故が起こる前、グウィネスはスキーをする子どもたちを見ていて気が散っていたと主張。対して、グウィネスの弁護士は、グウィネスが斜面の右側でショートターンをしようとしていたところ、サンダーソン氏が突っ込んできて、彼女のことが“見えなかった”、“申し訳ない”と謝罪したと語った。また、その際、グウィネスは頭にきてサンダーソン氏に強い言葉をかけたが、彼の弁護士が主張するように現場から逃げたわけではなく、代わりに一緒にいたスキーインストラクターが対応にあたったと説明。グウィネスの弁護士によると、スキーインストラクターから大丈夫かと尋ねられたサンダーソン氏は、大丈夫だと答えたという。
さらに、グウィネスの弁護士は、サンダーソン氏はスキー事故の約6年前に脳卒中のような症状を発症し、右目の視力を失っていることから、同氏が主張する健康問題が本当に事故に起因しているのか疑問を呈した。
裁判は8日間にわたって行われる見込みで、グウィネスだけでなく、事故当時、グウィネスと一緒にスキー場にいた夫のブラッド・ファルチャック、娘のアップル、息子のモーゼスも証言台に立つ予定だという。(フロントロウ編集部)
©︎Gwyneth Paltrow/Instagram
マーベル俳優の「スキー衝突事故裁判」が開始、完全に食い違う双方の主張とは?
https://front-row.jp/_ct/17616114
2016年に、俳優のグウィネス・パルトロウと他のスキーヤーがゲレンデで衝突した事故をめぐる裁判が始まった。両者のあいだに一体何があった?(フロントロウ編集部)
■ 2016年、グウィネス・パルトロウとスキーヤーが衝突する事故が発生
『アイアンマン』や『アベンジャーズ』といったマーベル作品への出演で知られ、最近は美容やウェルネスに特化したライフスタイルサイト「Goop(グープ)」の運営に力を入れるグウィネス・パルトロウが、スキー中の衝突事故で相手の男性から訴えられた。
現地時間2016年2月26日、ユタ州パークシティにあるディアバレーリゾートのスキー場でグウィネスと元眼科医のテリー・サンダーソンが衝突する事故が発生した。サンダーソン氏は、コントロールを失ったグウィネスが、初心者向けの斜面を滑っていた自分に背後から激しく衝突し、そのせいで脳の損傷や肋骨を複数箇所骨折するなどの深刻な怪我を負っただけでなく、その後の人生の楽しみが損なわれたとして、2019年に310万ドルの損害賠償を求めて訴えを起こした(※ただし、310万ドルを求める最初の訴訟は棄却され、現在は30万ドルの損害賠償を求めている)。また、サンダーソン氏は、事故後、グウィネスは雪の上に倒れた自分を放置したまま逃げ去ったと主張している。
一方、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏のほうだと反論している。サンダーソン氏は、事故当時、自分は下にいて上から滑ってきたグウィネスがぶつかってきたと証言しているが、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏の方だとして、2021年に1ドルの損害賠償と弁護士費用の支払いを求めて反訴を起こした。
スキーヤー同士の衝突事故では、当事者が山の上と下、どちらにいたのかが過失を判断する際に重要となってくるが、グウィネスは山の下の方でスキーの指導を受けていた子どもたちのうしろをゆっくりと滑っていたと、法的文書のなかで供述(※)。さらに、事故後、サンダーソン氏が自分に謝罪した=非を認めたとも述べている。
※ほとんどの場合、上方からのスキーヤーは前方にいるスキーヤーに注意する義務がある。
■ 双方の主張が食い違うなか裁判所が「当て逃げ」への見解を示す
現地時間3月21日、ユタ州パークシティの裁判所でこの衝突事故の裁判が始まり、グウィネスも弁護士と一緒に出廷した。
なお、この裁判では、グウィネスがサンダーソン氏の介抱をせずに事故現場を後にしたかどうかが争点のひとつになると思われたが、陪審員が宣誓する前に、ケント・R・ホルムバーグ判事はサンダーソン氏が主張する“当て逃げ”の疑いに関する議論を陪審員が聞くことはないと裁定。ホルムバーグ判事は、グウィネスがきちんと停止し、サンダーソン氏に大きな怪我がないと判断してから、当時、一緒にいたスキーインストラクターとともに事件現場を離れたことを、証拠により立証したと述べた。
裁判の初日の冒頭陳述で、サンダーソン氏の弁護士は、事故が起こる前、グウィネスはスキーをする子どもたちを見ていて気が散っていたと主張。対して、グウィネスの弁護士は、グウィネスが斜面の右側でショートターンをしようとしていたところ、サンダーソン氏が突っ込んできて、彼女のことが“見えなかった”、“申し訳ない”と謝罪したと語った。また、その際、グウィネスは頭にきてサンダーソン氏に強い言葉をかけたが、彼の弁護士が主張するように現場から逃げたわけではなく、代わりに一緒にいたスキーインストラクターが対応にあたったと説明。グウィネスの弁護士によると、スキーインストラクターから大丈夫かと尋ねられたサンダーソン氏は、大丈夫だと答えたという。
さらに、グウィネスの弁護士は、サンダーソン氏はスキー事故の約6年前に脳卒中のような症状を発症し、右目の視力を失っていることから、同氏が主張する健康問題が本当に事故に起因しているのか疑問を呈した。
裁判は8日間にわたって行われる見込みで、グウィネスだけでなく、事故当時、グウィネスと一緒にスキー場にいた夫のブラッド・ファルチャック、娘のアップル、息子のモーゼスも証言台に立つ予定だという。(フロントロウ編集部)