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2023-03-17

2023年3月17日 12時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/238570

 トランスジェンダーの実情を知ってほしい—。生まれた時の性別と異なる性で暮らす当事者らを追ったドキュメンタリーなどをオンライン配信する「トランスジェンダー映画祭2023春」が24~27日に開かれる。当事者や支援者による実行委員会が企画した。メンバーは「いま、この社会で生活している当事者の姿を見てもらえたら」と呼びかけている。(奥野斐)

 映画祭は2021年秋に初めて開催。4回目となる今回は、当事者らが自分たちの存在を前向きに発信する「国際トランスジェンダー可視化の日」(3月31日)に合わせた。米国など海外のドキュメンタリーと短編アニメ計5作品を日本語字幕で観賞できる。そのうちの1本、「最も危険な年」は16年、米ワシントンでトランスジェンダーのトイレ利用を制限する法案が議論された際、当事者の子を持つ親たちが立ち上がった様子が描かれる。

 実行委メンバーで当事者の遠藤まめたさん(36)は「国会でLGBT理解増進法案の議論が進む中、映画と同じバッシングが日本でも展開されている」と危惧する。「トランスジェンダーの権利を認めると、女性を装った男性がトイレに入りやすくなり性犯罪が増える」などといった偏見や誹謗ひぼう中傷が交流サイト(SNS)を中心に拡散し、苦しむ当事者も少なくない。

 支援者として実行委に加わる奥川舞さん(31)は「どの作品も、トランスジェンダーのリアルを知るために必見」と力を込める。

 上映はほかに「ゲームフェイス」「アロハの心をうたい継ぐ者」、短編アニメ「カパエマフの魔法石」「メジャーさん!」。1作品700円、全作品通し券2300円。