2023-05-13
上白石萌歌「心の栄養が欲しいときに……」 約20年ぶりに開催される『マティス展』の見どころとは?
2023.5.9 SPICE
https://spice.eplus.jp/articles/317275
『マティス展』音声ガイドナビゲーター・上白石萌歌
https://spice.eplus.jp/images/prXRX6mK3B7gxWAWqnXFF7Awy8nrz1wR69wkT2mkKT8zTE34RIYFU9D6iQ2IVxlT.jpg
https://spice.eplus.jp/images/Jo8HcRQ3oWuU52tZ4boN0a9ydV4B1DTr2V905WBIKstixIsCmMfqRZZqkG3b00PP/.jpg
20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展『マティス展』が、2023年4月27日(木)から8月20日(日)まで、東京都美術館にて開催される。本展の音声ガイドナビゲーターを務めるのは、女優・上白石萌歌。もともとマティスの作品が好きだったという上白石に、本展の見どころや美術館の楽しみかたを聞いた。
◆心がほぐれていく感覚を覚えたマティス作品
ーーマティス作品がもともとお好きだったと伺いました。マティスに出会ったきっかけはなんですか?
私が18歳のとき、『オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち』に行き、気になった絵をメモしていたのですが、そこにマティスの名前がありました。
どの絵もすごく好みで、実際に展覧会で間近で絵を見たときも、すごく「新しい絵だな」と思ったんですよね。そのときは《オダリスク》のシリーズが展示されていたんですけど、緩やかな曲線なのに、すごく奇抜な彩りで……。心がほぐれるなという感覚を覚えて。もっともっとこの人の絵を知ってみたいなと思って、大学に入ってから色々と勉強するようになりました。
ーーマティスの作品に興味があって、芸術学を学べる大学を探されたのですか?
もともと総合的に芸術に興味があって。絵画以外にも映像や音楽など、広い意味で芸術に興味を持っていました。その中でたまたま西洋美術の授業があって、うっかりマティスのことを勉強できた(笑)。すごくいい選択をしたなと思いましたね。
(※中略)
鑑賞者に寄り添うようなナレーションを心がけて
ーー収録時に大変だったことは?
主観強めに読んでしまうと、自分の無駄なものが乗っかってしまいそうな気がしたので、なるべくナレーション的な感じで読むことを意識しました。鑑賞する方々のペースがあると思うので、それの邪魔にならないように。でもちゃんと情報を伝えるということは意識したつもりです。
ーー実際に会場で「この絵を見てみたい!」と思った作品があったら教えていただけますか?
《赤いキュロットのオダリスク》は見たいと思いました。実はこの作品は、私が大学のレポートでも扱った作品で。その授業では、年代もシチュエーションも全然違う絵を2つ選んで、その2つを比較して対決させるという課題が出ました。私はマネの《オランピア》と《赤いキュロットのオダリスク》の構図が似ていたから比較しました。そのときに、マティスがどうしてこの絵を描くことになったのかといった背景を調べたので、 その実物の絵を実際に肉眼で見られるのがすごく楽しみ。今回ナレーションを読む中で初めて知ったんですけど、こういう装飾もマティスの手作りだそうです。この絵に彼自身もこだわりがあるような気がしているので、早く見たいですね。
ーーそのほかに気になる作品はありますか?
《金魚鉢のある室内》です。金魚をモチーフにした絵がほかにもたくさんあるんですけど、なんだか心が涼むんですよね。全然写術的な絵ではないのに、金魚が動いてるように見えたり、このアトリエから見える街の風景が聞こえてくるような感覚になったりして……。すごく不思議な魅力を持っている絵なので、実物を鑑賞できるのがとても楽しみです。
https://spice.eplus.jp/images/ouwh2TMo6NKjt89Lt5Zt6HLZh0aswcAPKkJdeo0pn11EHNndVlJ1OYM8q43TkNaU/.jpg
あとはマティスの彫刻ですね。これまで見たことがなかったので、こんな作品もあるんだとびっくりしました。画家がどういう風に人を見ているかが一番表れるのが彫刻なのかなと思うんです。例えば、モチーフが女性だったら、画家はどういう女性を理想像としているのか、とか。彫刻は立体的なので、その画家の意図がより感じられるものなのかなと思います。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
取材・文=五月女菜穂
マティス展
https://matisse2023.exhibit.jp/
2023.5.9 SPICE
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『マティス展』音声ガイドナビゲーター・上白石萌歌
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20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展『マティス展』が、2023年4月27日(木)から8月20日(日)まで、東京都美術館にて開催される。本展の音声ガイドナビゲーターを務めるのは、女優・上白石萌歌。もともとマティスの作品が好きだったという上白石に、本展の見どころや美術館の楽しみかたを聞いた。
◆心がほぐれていく感覚を覚えたマティス作品
ーーマティス作品がもともとお好きだったと伺いました。マティスに出会ったきっかけはなんですか?
私が18歳のとき、『オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち』に行き、気になった絵をメモしていたのですが、そこにマティスの名前がありました。
どの絵もすごく好みで、実際に展覧会で間近で絵を見たときも、すごく「新しい絵だな」と思ったんですよね。そのときは《オダリスク》のシリーズが展示されていたんですけど、緩やかな曲線なのに、すごく奇抜な彩りで……。心がほぐれるなという感覚を覚えて。もっともっとこの人の絵を知ってみたいなと思って、大学に入ってから色々と勉強するようになりました。
ーーマティスの作品に興味があって、芸術学を学べる大学を探されたのですか?
もともと総合的に芸術に興味があって。絵画以外にも映像や音楽など、広い意味で芸術に興味を持っていました。その中でたまたま西洋美術の授業があって、うっかりマティスのことを勉強できた(笑)。すごくいい選択をしたなと思いましたね。
(※中略)
鑑賞者に寄り添うようなナレーションを心がけて
ーー収録時に大変だったことは?
主観強めに読んでしまうと、自分の無駄なものが乗っかってしまいそうな気がしたので、なるべくナレーション的な感じで読むことを意識しました。鑑賞する方々のペースがあると思うので、それの邪魔にならないように。でもちゃんと情報を伝えるということは意識したつもりです。
ーー実際に会場で「この絵を見てみたい!」と思った作品があったら教えていただけますか?
《赤いキュロットのオダリスク》は見たいと思いました。実はこの作品は、私が大学のレポートでも扱った作品で。その授業では、年代もシチュエーションも全然違う絵を2つ選んで、その2つを比較して対決させるという課題が出ました。私はマネの《オランピア》と《赤いキュロットのオダリスク》の構図が似ていたから比較しました。そのときに、マティスがどうしてこの絵を描くことになったのかといった背景を調べたので、 その実物の絵を実際に肉眼で見られるのがすごく楽しみ。今回ナレーションを読む中で初めて知ったんですけど、こういう装飾もマティスの手作りだそうです。この絵に彼自身もこだわりがあるような気がしているので、早く見たいですね。
ーーそのほかに気になる作品はありますか?
《金魚鉢のある室内》です。金魚をモチーフにした絵がほかにもたくさんあるんですけど、なんだか心が涼むんですよね。全然写術的な絵ではないのに、金魚が動いてるように見えたり、このアトリエから見える街の風景が聞こえてくるような感覚になったりして……。すごく不思議な魅力を持っている絵なので、実物を鑑賞できるのがとても楽しみです。
https://spice.eplus.jp/images/ouwh2TMo6NKjt89Lt5Zt6HLZh0aswcAPKkJdeo0pn11EHNndVlJ1OYM8q43TkNaU/.jpg
あとはマティスの彫刻ですね。これまで見たことがなかったので、こんな作品もあるんだとびっくりしました。画家がどういう風に人を見ているかが一番表れるのが彫刻なのかなと思うんです。例えば、モチーフが女性だったら、画家はどういう女性を理想像としているのか、とか。彫刻は立体的なので、その画家の意図がより感じられるものなのかなと思います。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
取材・文=五月女菜穂
マティス展
https://matisse2023.exhibit.jp/