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2022-03-05

思った以上に快適!東京・恵比寿の住宅地にオープンした個室サウナ「ひとりサウナプラス」の潜入レポのタイトル画像
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都内を中心に、爆増しているのが「個室サウナ」。それぞれの施設が工夫を凝らし、自分にあったサウナを探すのも楽しみのひとつだ。

そんな中3月7日に恵比寿に新しくオープンするのが、「ひとりサウナプラス」。サウナ好きがいる飲食店運営会社とPR会社がタッグを組み、ジョイントベンチャーを設立しての開業という。いったいどんなサウナなのか、実際に訪問、話を伺ってきた。

恵比寿の繁華街ではなく住宅地を選んだ理由

恵比寿駅から中目黒に向かう駒沢通りから少し裏手に入ると、そこにはターミナル駅からほど近いとは思えない、閑静な住宅街が広がっている。

「ひとりサウナプラス」がオープンしたのは、そんな一角にあるマンションの1階。入り口にはロゴマークのみ、中に入ると6人の気鋭の女性書家による、6者6様の「整」の書が圧巻の存在感を放つ。

このサウナの成り立ちについて、「ひとりサウナプラス」“おかみ”の茅野真紀さんに伺った。

「サウナを開業するのにあたり、まずこだわったのが、本格的なフィンランド式の個室サウナであること。そして60分なり90分なりを、せっかくリラックスしに来てくださるのだから、サウナに加えて、もうひとつ感性に響くようなものをお届けたいという気持ちから、名前に“ひとりサウナ+”の“プラス”をつけました。

次にこだわったのがロケーションです。その地域のニーズやニーズに合わせ、土地に根ざした施設になることを目指しています。

今回は、恵比寿という土地はギャラリーが多く、アートのある街であることを踏まえ、エントランスをミニギャラリーに見立て、書家の方たちにお願いして書を書いていただきました。

個室サウナから出てきて、お帰りになる前に、ちょっとベンチに座って一息、書を眺めていただいたりするのもいいですよね。

そして繁華街ではなく、住宅街を選んだのもこだわりです。せわしなく賑やかな繁華街の中で、ゆったりした時間を過ごすのも難しいと思いますし、サウナに来るとどうしてもすっぴんになります。すっぴんで繁華街を歩くのを気にされる方もいらっしゃるので、そっと来てそっと帰れる住宅街であることはマストでした。今後も別の場所での出店を考えていますが、住宅街であることは変わらない予定です」

訪問前に案内状を拝見し、「書が飾られている」という内容に対し「そうそうたる書家による作品は素晴らしいだろうが、なぜ、書?」と密かに疑問を感じていた筆者。実は恵比寿という土地と関係があったとは。スッキリしたところで、いざ個室サウナへ向かう。

都心のひとり用個室サウナとは思えないゆったり設計

個室は全部で5室。フロントでこびとのキーホルダーがついた鍵をうけとり、自分の番号の部屋へ向かう。フィンランドには、サンタクロースの手伝いをする“トントゥ”というこびとの妖精がいると言われており、人の家やサウナにも住みついているのだそう。おそらくこのキーホルダーは“トントゥ”が、それぞれの個室を守ってくれているという意味なのだろう。これは後で気づいたので、真偽を確認し忘れた。

個室の広さは、約7平米~10平米ほど。5~7畳くらいと考えると、都心のひとり用サウナとしては、ゆったりしているほうだ。

ハンガーも潤沢にあり、時計やアクセサリ置き場、充電用コンセント、嬉しいダイソンのドライヤ―、そして特筆すべきは小型冷蔵庫の設置だろう。

飲み物は自身で持参するか、館内の自動販売機でスポーツドリンクなどが購入可能だが、冷蔵庫でキンキンに冷やしておくことができる。

個室サウナで、いや個室でなくとも、冷蔵庫が設置されているサウナ施設は、筆者は初の体験だ。早速、持参したマグネシウムウォーターを冷やしておいた。

タオルはバスタオルが2枚提供される。小型タオルを使いたい場合は持参したほうがいいだろう。

シャワー室には、シャワーの反対側にととのいスペースとしてチェアが置かれている。

シャワー室は、通常のシャワーと上部からのオーバーヘッドシャワーがあり、水温が低い今はそのままの水で十分に冷え冷えだったが、夏はチラーで10℃くらいに冷やす予定だとか。

サウナ室に入る前にシャワーを浴びようとハンドルをひねると、シャワーから勢いよく吹き出したのは、限りなく細かいミストシャワー。これは、限りなくミクロなウルトラファインバブルを含んだミストで大人気の高級シャワーヘッド「ミラブル」ではないか。これもサウナで導入しているのを見たのは初である。

いよいよサウナ室へ移動だ。入ってすぐに思ったのは「中も広い」ということだ。定員2名の個室サウナと同じくらいかそれ以上あり、でもこちらはひとり利用限定なのだ。

室内の温度は約85度。桶が用意されているので、セルフロウリュが可能。

初めて見る形のサウナストーブに置かれたストーンにロウリュし、室内の熱気がマグマのようにグワッと上がったのを感じると、ごろりと寝転ぶ。

何が良いかというと、このベンチの座面は200×60cmあり、身長165cmの筆者は余裕で脚を伸ばして寝ころぶことができた。180cmくらいまでは、いけるのではないだろうか?

思う存分に温まり、頭からの冷シャワーでガツンと温度が下がると、そのま背後のチェアに倒れ込む。あ、なるほど。身体を拭いて脚を拭いて…なんていう煩わしさがなく、冷シャワー即、休憩。そのためにこのシャワー室にチェアがある配置だったのか、と入ってみて理解した。

そのまま3セット楽しみ、冷蔵庫の冷え冷えの水で水分補給したり、ダイソンのドライヤーで髪を乾かして、最高にいい気分で部屋を後にした。ちなみに、アメニティ類はないので、スキンケア類が必要な人は持参する必要がある。筆者は据え置きのスキンケアが肌に合わないことがあるので、その点は特に問題はなかった。

「なんだろう、この過不足なし感」の理由が判明

サウナ室を体験してみて、「ひとりサウナプラス」は、内装もスタイリッシュで、今どきのサウナではあるのだが、個室内の完璧な導線しかり、サウナ室の居心地の良さしかり、1軒目につくったサウナのわりにやたらと過不足なさすぎる(失礼)のが気になってきた。

“おかみ”の茅野さんにいろいろお話を伺ううちに、ポロリと出てきたのが「内装は、メトスから独立した、日本に2、3人しかいないであろう、サウナ施工のプロ中のプロが手掛けている」ということだった。

メトスは暖炉や薪ストーブ、サウナ、浴槽などの製品開発から施工までを行う、このジャンルでは日本を代表する企業だ。そのメトス出身のサウナについて知りつくしたベテランたちが、サウナ個室内の導線や、サウナ室の熱の巡りがもっとも効率的な通気孔の位置まで、細かく考えて内装を仕上げてくれたのだそう。

ヒノキを横に長く使った贅沢なつくりのサウナ室の幅木や、日本の電圧に合ったオリジナルのサウナストーブの製作、そして「ひとりサウナプラス」が重視したかった、清潔を保つための清掃が行き届きやすい設計も、すべてそのベテランの方たちにより実現した、と茅野さん。

なるほど、この「過不足のなさ」はサウナ好きたちのこだわりと、それをベテランたちが最適な形で仕上げていった結果なのか、と納得がいった。

そんなプロに支えられた個室サウナ界の大型新人、ぜひ一度体験してみてはいかがだろう。

ひとりサウナプラス
住所:: 東京都渋谷区恵比寿南二丁目7番8号ルジェンテ恵比寿1階
営業時間:AM9時~翌AM2時(最終受付AM1時、営業時間はいずれも予定)
料金:60分 3,800円、90分 4,800円、深夜(23時以降)60分 4,500円
※全部屋1名での利用のみ ※完全事前予約制、予約時精算
WEB: https://1sauna.jp
Instagram: https://www.instagram.com/hitori_sauna
Twitter: https://twitter.com/hitori_sauna

取材・文/安念美和子(nenko)


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