
2023-03-12


サウナには多種多様な施設がある。手軽に楽しめる銭湯サウナ、ゴージャスな個室サウナ、家族で行けるスーパー銭湯、温泉併設型、レトロサウナほか目的に合わせて選ぶことができる。初心者もガチサウナーも同じように楽しめる施設といえば、「タイムズ スパ・レスタ」(以下「レスタ」)だ。有名サウナーにもファンが多いこの施設が、約1か月の工事を経て、2023年2月20日にリニューアルオープン。2006年の創業から初めてだという大規模工事で、どこが変わったのだろうか。
平日の昼間にレスタに到着。大規模駐車場があるビルの10~12階がスパになっている。スタイリッシュで広いフロント空間には、陽光が降り注ぐ。かつてあった北欧風のオブジェがなくなり、都会的な雰囲気の広い空間が広がる。
今回のリニューアルにより、女性浴室のフィンランドサウナを新設、男女両浴室に炭酸泉の導入、ラウンジスペースのリクライニングチェアのリニューアルなどがされた。
「これまでよりも、サウナーの皆さまの心に寄り添い、快適に過ごせるような空間に生まれ変わりました。落ち着いてサウナを楽しみたい方のニーズを満たすリニューアルです」(広報・近藤悟子さん)
言われてみると、以前に比べてカップルが多い。確かに、恋人同士や夫婦で気軽に行けて、同時に楽しめるサウナは意外と少ないことに気付いた。
エントランスの風景。リニューアルのコンセプトは「ワンランク上の寛ぎ空間にクオリティアップ」。空間の洗練度が増していた。
この「木漏れ日感」もレスタならでは。フィンランドの森を想起させる工夫が館内のいたるところにある。
女性浴室はミストサウナとフィンランド式サウナの2種類が楽しめる
女性専用エリアに入ると、かつてのような鏡にライトが付いたハリウッドミラー、カールドライヤー、スチーマー、ヘアアイロンなど「かゆい所に手が届く」設備は健在。
リストバンドをタッチするだけで、ロッカーの施開錠ができるストレスフリーさも以前と同じだ。
いざ、浴室へ。都心にいると思えないほどの、明るく開放的な雰囲気が増している。
「今回のリニューアルで、タイルを張り替えました」(近藤さん)
まずは体を洗い、そしてサウナだ。最初にアロマの香りに包まれる45℃のクリアミストサウナを楽しむ。その後熱気に体が慣れたところで、新設のフィンランドサウナに入る。2種類のサウナを楽しめる施設も、都心部にはなかなか少ない。
真新しくほのかに木の香りが漂う、清らかなサウナ室内に入る。サウナマットの上に、タオルを敷き座る。
白木の輝きも眩しい、真新しいサウナ室。
室温は85℃、熱気の肌当たりは優しい。すると、オートロウリュが始まった。熱い蒸気に包まれ、汗が噴き出してくる。このオートロウリュは11:30~24:00の間は毎時00分、30分の2回、24:00~翌7:00は毎時00分に行われている。この時間に狙いを定めていきたい。
体が十分温まったら、レスタならではの桶シャワー。熱された頭の上から水をかぶり、汗を流して水風呂へ。この日は16℃。適度に冷えた水が、火照った体にしみこんでいく心地よさ。そして屋外の外気浴スペースへ。12階の最上階ならではの開放感だ。庭園の花や木々などを見ながらリラックス。
ジェットフォームバスも健在。自然を感じる植栽は、季節ごとに表情を変える。
女性露天風呂が「炭酸泉」にリニューアル
今回のリニューアルのもうひとつの目玉は、男女ともに「炭酸泉」が新設されたことだ。
炭酸泉とは、炭酸ガスが溶け込んだお湯のことで、入るだけで血流の改善やスキンケア、身体のイオンバランス改善が期待できるという。
炭酸が噴き出ていることがわかる。肌に気泡が付着し、その微かな刺激も気持ちいい。
ここに浸かると、体の芯に残っていた疲れが溶けていくことを感じる。サウナも水風呂も気持ちがいいが、究極のストレス環境ともいえる。外気浴しながらの休憩で癒されたとはいえ、どこかに疲れは残っているのだろう。炭酸泉に入ると、「サウナ疲れ」のような感覚に気付き、それが抜けていくことを感じる。
しかも湯温は熱くもぬるくもない38℃という最適温。何のストレスもなくボーッとできる。しゅわしゅわとはじける炭酸、渡る風、木々の緑……本物の自然には虫や野生の動物の襲来も懸念されるが、ここにはない。安心して呆けることができる。
女子サウナーが注目する「あかすり」
炭酸泉で程よく肌がふやけたところで、あかすりの予約時間になった。レスタのあかすりは、韓国式で、「テミリタオル」と呼ばれるタオルで、体をこする。ちなみに「テ」は韓国語で垢のこと。「ミリ」はとは「こする、削る」を意味する韓国語「ミルダ」のことだ。
文字通り、体をこすって垢を出す。
多くのサウナには、あかすりサロンが併設されている。サウナに入ると全身の毛穴に溜まった汚れや皮脂などの老廃物が出ていることを感じる人も多い。サウナの後に、古い角質などとともにこそげ落とし、生まれ変わるのだ。
さあ、レスタのあかすりだ。ここはサウナブーム以前からの古参サウナー達から「施術者がゴッドハンド」と評価が高い。平日でありながら、予約はかなり埋まっているので、その実力のほどがわかる。事前に予約した方が無難だろう。
そして、ワクワクしながらあかすり&ボディスクラブ『Shinbi』の扉を開く。
まず、ベッドに寝て「適温とは、これか」と思う温度の重炭酸シャワーをかけてくれる。そして、あかすりへ。首からつま先までパーツごとの肌の状態に合わせた圧や角度が絶妙だ。
熟練した技術者であることがわかる。「スタンダード40分コース(あかすり30分+ヘッドスパ10分+重炭酸シャワー)」を選んだが、「デラックス60分コースにしておけばよかった」と早くも後悔。隣のベッドでは「プレミアム90分コース」が進行中だった。
適宜かけるてくれる湯、そしてボロボロと出てくるあか……生まれ変わるような気分になる。
ベッドから降りると、明かに体が軽い。血行がよく新陳代謝も活発になったようにも感じた。
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